前回までで、PythonとVSCodeという基本的な開発環境のインストールが完了しました。 今回はいよいよ環境構築の総仕上げとして、私が実際の自動売買プログラムを稼働させるために導入した「追加のツール(外部ライブラリ)」の導入手順について記録します。
外部ライブラリとは?
Pythonには標準で多くの機能が備わっていますが、API通信や特定の自動化処理を効率よく行うためには、外部で公開されている「拡張パッケージ(ライブラリ)」を読み込んで利用するのが一般的です。
私が今回の検証システム(現物グリッドトレード)を構築するにあたり、インストールした主なライブラリは以下の3つです。
- requests(リクエスツ): kabuステーションAPIとのHTTP通信(注文の送信や情報の取得)を行うためのライブラリです。システムと証券口座を繋ぐための必須ツールとして採用しました。
- pywinauto(パイウィンオート): WindowsのGUI操作を自動化するライブラリです。kabuステーションアプリの起動やログイン処理を自動化するために活用しています。
- jpholiday(ジェイピーホリデー): 日本の祝日を判定するためのライブラリです。日本の株式市場は祝日が休場となるため、カレンダーに基づいたシステム稼働の制御(条件分岐)を行うために導入しました。
⚠ GUI自動化(pywinauto)に関する注意点 画面操作を自動化するライブラリは非常に便利ですが、PCの画面解像度の変更や予期せぬアップデート、OSの通知ポップアップなどによって「意図しない場所をクリックしてしまう」といった誤動作のリスクが伴います。本検証でも、常に実行ログを確認し、異常がないかを監視する体制を前提としています。
VSCodeを用いた一括インストールの手順
ライブラリのインストールは、前回導入したVSCode内のターミナルからコマンドを実行することで完了します。
1. ターミナルの起動 VSCodeを開き、画面上部のメニューから「ターミナル」→「新しいターミナル」を選択します。
2. コマンドの入力と実行 画面下部のターミナルエリアに、以下のコマンドをコピーして貼り付け、「Enter」キーを押します。
pip install requests pywinauto jpholiday
3. インストール完了の確認 画面に進行状況が表示されます。最終的に 「Successfully installed…」 というメッセージが表示され、エラーが出ていなければ導入成功です。
※もし「pipは認識されていません」といったエラーが表示される場合は、前回の記事で記録したPythonのインストール時に「Add python.exe to PATH」のチェックを忘れている可能性が高いため、Pythonの再インストールが必要になる場合があります。
まとめ:検証フェーズへの準備完了
これで、PythonプログラムからkabuステーションAPIに命令を出すための「道具(ライブラリ)」の準備が整いました。 ハードウェア、証券API設定、開発言語、そして拡張ライブラリまで、一通りの検証環境の構築はここまでとなります。
次回からは、いよいよ【システム実装編】として、実際にプログラムを記述しながら動作確認を行うフェーズに入ります。まずは「requests」ライブラリを使用し、API通信の鍵となる「認証トークン」の取得テストを行っていきます。