【ロジック検証②】相場を予想しない「グリッドトレード」の基本構造とシステム挙動

前回の記事では、自動売買システムの検証対象として「日経平均ETF(1329)の現物」を選んだ背景についてお話ししました。
今回から、実際にそのETFに対してどのようなルールで注文を出しているのか、システムの中核となる「グリッドトレード」の理論上の仕組みと挙動について記録していきます。

グリッドトレードとは?「相場を予想しない」システムの構造

株の裁量取引というと、チャートやニュースから相場を予想し、「一番安いところで買って、一番高いところで売る」タイミングを計る手法が一般的です。

しかし、私が検証しているグリッドトレードのシステムは、「相場の未来は予想しない」という設計思想に基づいています。 代わりに、あらかじめ決めた価格帯(レンジ)に、魚を捕るための「網(グリッド)」を張るように、一定間隔で「買い注文」と「売り注文」を機械的に等間隔で配置しておきます。

株価が上下の波を描きながらその「網」を通過するたびに、システムが自動的に売買を繰り返し、細かく利益を確定させていくという理論上の仕組みです。

上昇・下落局面におけるシステムの挙動(理論値)

グリッドトレードのシステムが、それぞれの相場局面でどのように作動するようプログラムされているのか、具体的な値動きのイメージに沿って解説します。

上昇局面における挙動

株価が右肩上がりに上昇していく場面では、以下のように動きます。

さらに株価が上がり、一段上のライン(次の網)に達すると、先ほど買った株を「売り」ます(利益確定)。 相場が上昇トレンドを描いている間は、この「買い→上のラインで売り」という動作を機械的に繰り返します。

株価が上がり、あらかじめ設定したラインに到達すると株を「買い」ます。

下落局面における挙動

次に、株価が下がっていく場面でのシステムの動きです。

  1. 株価が下落していく過程で、設定したラインまで下がるごとに、機械的に株を「買い増し(ナンピン)」していきます。
  2. その後、下がり続けていた株価が反発し、一つ上のラインまで戻ったところで、直近で安く買ったポジションを「売り」ます。

このように、下落の波の中でも「一時的な反発(リバウンド)」を利用して細かく利益を確定させていくのが、グリッドトレードの基本的な理論です。

⚠ グリッドトレードの最大の弱点(リスク)

理論上は波がある限り機能する仕組みですが、実際の相場では「システムが破綻する(または長期間資金が拘束される)致命的な弱点」が存在します。

それは、「反発を伴わずに、一方的に下落し続ける相場」です。 下落局面では「設定ラインに到達するたびに買い増す」というプログラムになっているため、株価が戻らずに落ち続ければ、大量の「含み損を抱えたポジション」を抱え込むことになります。

次回は、この最大の弱点(含み損リスク)に対するシステム側の対策として、あえて「ロスカット(損切り)をしない理由」と、相場の変化に合わせて網を張り直す「追従型の仕組み」について、管理人の検証内容を記録していきます。

※免責事項 本記事で解説しているロジックは、管理人の個人的なシステム検証記録であり、特定の成果や将来の利益を保証するものではありません。相場環境によっては多大な含み損を抱えるリスクがあります。最終的な投資判断は必ずご自身の責任で行ってください。