前回の記事では、自動売買プログラムを平日日中に安定稼働させるための専用機として「ミニPC」を導入したお話をしました。
今回はその続きとして、購入したミニPCを「モニターなし」で部屋の隅に放置運用するための必須アイテムと、遠隔操作の設定について解説します。
専用機のためにわざわざモニターを1台占有するのは場所も取りますし、何より電気代の無駄になってしまいますからね。
モニターを外すだけではダメ?「描画が止まる」という罠
「専用機なら、最初の初期設定だけモニターに繋いで行い、あとはケーブルを抜いて放置すればいいのでは?」と思うかもしれません。私も最初はそう考えていました。
しかし、色々と調べていくうちに恐ろしい事実を知りました。実はWindowsの仕様上、モニターを繋いでいない状態だとPC側が「画面を描画する必要がない」と判断してしまい、グラフィックの描画処理が止まってPCの動作が不安定になったり、最悪の場合は取引ツールがフリーズしてしまうという問題が起こり得るのです。
自動売買プログラムを動かしている最中にPCが止まってしまうのは、絶対に避けなければならない致命傷です。
救世主となる「HDMIダミープラグ」
そこで、「モニターを繋いでいないとPCが動かなくなるらしい」と聞いて私が慌てて導入したのが、Amazonなどで数百円で購入できる「HDMIダミープラグ(ディスプレイエミュレーター)」という小さなアイテムです。
[※ダミープラグのご紹介予定]
使い方は非常に簡単で、ミニPCの背後にあるHDMI端子にこのプラグを「ただ挿すだけ」です。 たったこれだけで、PC側に「現在はモニターが接続されている」と錯覚させ、画面の描画処理を正常に継続させることができます。
数百円の投資でシステムの停止リスクを回避できるため、モニターなし運用(ヘッドレス運用)をするなら絶対に欠かせない必須アイテムです。
今の運用は「Windowsリモートデスクトップ」
最初の初期設定時だけはミニPCを直接モニターに繋いで作業を行いましたが、ダミープラグを挿して放置運用に入った現在は、メインのPCから「Windows標準のリモートデスクトップ接続」を使って遠隔操作をしています。
同じ家の中(同一ネットワーク内)であれば、特別なソフトをインストールしなくても簡単に別のPCの画面を呼び出して操作できるので非常に便利です。部屋の隅に置いたミニPCの様子を、いつでも手元のPCから確認できます。
⚠️注意:ミニPCはWindowsの「Pro版」が必要
ここで1つ重要な注意点があります。このWindows標準のリモートデスクトップ機能を使って別のPCから「操作される側」になるには、ミニPCのOSがWindowsの「Pro版」である必要があります。 「Home版」が搭載されたPCを買ってしまうとこの機能が使えないため、これから自動売買専用のミニPCを買う方はOSのバージョンに十分注意してください。
リモートデスクトップの簡単な設定手順
設定は非常に簡単です。操作される側(ミニPC)で、以下の設定をオンにするだけです。
- スタートメニューから「設定(歯車マーク)」を開く
- 「システム」 > 「リモートデスクトップ」 の順にクリック
- 「リモートデスクトップを有効にする」 のスイッチを「オン」にする
あとは、操作する側(メインのPC)のスタートメニューから「リモートデスクトップ接続」という標準アプリを立ち上げ、ミニPCの「PC名」または「IPアドレス」を入力すれば、すぐに遠隔操作がスタートできます。
今後の課題(外出先からの確認について)
実は、ルーターのポート開放を行ったり、VPN環境を構築したりすれば、Windows標準のリモートデスクトップでも外出先から接続することは可能です。 ただ、セキュリティ面でのリスクがあったり、設定のハードルが少し高かったりするため、私はあえてそこまではやっておらず、現状は「家の中限定」の運用にとどめています。
そのため、相場が大きく動いている日などは「ちゃんとシステムが動いているかな…」と外出先で少し心配になることもあります。
調べてみると、Googleが提供している「Chromeリモートデスクトップ」という無料ツールを使えば、面倒なポート開放などをしなくても、外出先からスマホでサクッと画面を確認できて非常に便利らしいので、いずれはこちらの導入も検討してみたいと思っています。
まとめ
これで、場所を取らず電気代も最小限に抑えられる「最強の自動売買専用ハードウェア環境」が完成しました。部屋の片隅で、今日も静かに相場を監視してくれています。
次回からは、いよいよミニPCの中身の構築に入ります。まずは自動売買の心臓部となる「証券口座の選定理由」についてお話しします!